29年ほど生きてきているわけだが、なんと私今まで北海道に行ったことがなく、つい先日妻と一緒に初めて北の大地に降り立ってきたのでその記録。
妻は北海道に友達がいたり昔から家族で行ったりとしていたらしく十数回目らしいので、北海道マスターの妻にアテンドをお任せしました。
1日目
羽田出発
羽田から新千歳空港へ。
羽田空港で食べたcuudのカレーうどん、スパイスがとても効いていて美味しい。一杯1000円以上するので少しお高めだけど、全席カウンターながら後ろに荷物置きスペースが確保されていたり席が広かったりまあこれぐらいするよねっていうクオリティでとてもよかったです。
友人合流、すすきの
ホテルに荷物を預け、早速妻の友人と待ち合わせしているすすきのへ。予約していたジンギスカン。
臭くなく美味しいですねえ。唯一バナナムーンで知っていたふくろう亭に本当は行きたかったけど、このお店も十分美味しかったし、日村さんがせっかくグルメできていたのでなんか良しとなった。蝦夷屋というお店。
2軒目に向かいにあるスナック的居酒屋。動物がたくさん置いてあって不思議な場所なのは覚えているが、お店を忘れてしまった。
最後3軒目に、友人行きつけのバーに連れてってもらう。
入ったビルの新橋・栄の錦感がすごい。地方都市の昔からあるスナックビルってどこも変わらないのかな。
バーではお好きなお酒をどうぞ!と言われたが種類がありすぎてよく分からなかったので、この店一押しというラム酒からいくつか香りを嗅がせてもらって、甘すぎず辛すぎずっぽいものをオーダー。良いラムはお酒感があんまりないのか、若干スパイシーながら甘味があってロックなのにだいぶ飲みやすく、危なかった。
手作りのバターサンドも美味しい。アイスピックで削る氷やこだわりのグラスなど各所にこだわりがありつつマスターは物腰柔らかくて、とても素敵なオーセンティックバーでした。
結局ホテルについたのは1時過ぎでした。私は妻がシャワー浴びている間に寝落ちて就寝。
2日目
北大散歩
お酒が入って寝落ちしたからか、6時には目が覚めてしまったので妻を起こさないように身支度して朝風呂へ。大浴場があるタイプのホテルだったので助かった。
妻が起きて活動するまでにはまだ時間がありそうだったので、そのままホテルの隣にあった北海道大学を散歩する。
とりあえず広い。広いので一部しか散策できなかったけど、目に入る景色がほとんど緑で、GRのネガフィルム調が非常に良い感じ。ターミナル駅にこんな近いのに自然が広大に広がっていて研究盛んな大学、とても良い。国立志望においた場合、東大京大を目指せなかったら、他の帝大ではなく北大!という人の気持ちもわかる。
早朝からオープンしているカフェで朝食セットをオーダー。
帰りにマルシェを見つけたのでジェラートを食べる。妻にお土産(朝ごはん)も買っていき帰宅。
小樽へ
個人旅行ではおそらく選ばない場所だが、最初の北海道だし定番どころは一度回った方が良いということで、小樽へ足を伸ばす。
札幌から電車で1時間かからないぐらい。
ちなみにそれほど天気は良くない。そして普通に6月下旬にもかかわらず涼しすぎる。海が近いのが風が強く、昼間で18℃ほど。東京から来た身としては蒸し暑いよりも過ごしやすくて助かる。
多分とっても有名などんぶり屋さんで昼食。せっかくなので大金叩いてうに丼にした。おそらく心の期待値を上げすぎたのが問題だが、思ったよりも酢飯が強くうに自体の甘味を感じられない気がして、美味しいがこんなもんか〜となってしまった。ウニの食べ比べとしては、ムラサキよりはバフンの方がコクがあって好み。妻が食べていたホッケは間違い無く美味しかったのでやっぱり焼き魚が一番なのかもしれない。
でも一緒に頼んだ八角というお魚はとても美味しかったです。油は乗りつつ適度に食感があって、とても旨みがちょうど良い刺身。
お腹がはち切れそうなので消化するためにも小樽のザ観光ロードを練り歩く。昔の建物が並ぶ中でお土産ショップと食べ歩き系グルメのお店が立ち並んでいるのはなんとなく伊勢に似ているな〜と思うなど。修学旅行生?の学生と観光の中国人の方々が絶対視界に入るのも趣深い。
オンラインショップで買えるのにと思いながらも、ルタオ・六花亭・ロイズで爆買いしてしまう。家族へのお土産も含めてルタオでチーズケーキを爆買いしたら一瞬でポイントカードが貯まったので、そのお金でせっかくだからとルタオのカフェでガトーショコラを食べる。せっかく減らした満腹具合が再度復活しつつ暗くなる前に札幌に戻る。
再びすすきの、ラーメン
満腹具合をどうにかするため今度は妻と北大を散歩しつつ、お腹が空いてきたらすすきのに向かう。今日は特に何を食べるかは決めていなかったが、昨日いったジンギスカンの隣にあったラーメン屋が美味しそうで気になったのでそこへ行くことに。20分ほど並んで入れたが、帰る際にはもっと行列が伸びていたので結構人気店のよう。
鶏出汁が効きつつ生姜がさっぱりで、コクと爽やかさがバランスいいラーメンで美味しかった。輝風というお店。
帰りに札幌駅の四季マルシェというところでお土産を買いつつ、晩酌セットを買い込みホテルで一杯。
ちょうどNHKで地方田舎の観光問題として、再建を頑張っている例として白馬を、オーバーツーリズムをどうするかで明日行こうと思っていた美瑛などが特集されていて、いざ北海道で中国系の人の多さを目の当たりにすると問題が近く感じられる。
日本に旅行してきている人は基本的にみんないい人かなと性善的に考えてしまうふちはあるものの、たまに日本では当たり前となっている文化が守られていない観光客を見ると、確かにうーんともなるし、とはいえ私が外国にいってその国の文化を知った上で行動できるかと思うど自身もないし、なかなか心の落とし所が難しい。
とはいえ本当に地方自治体は大変だなと思う。人がいないと収入がないしいざガイド本に特集されると一気に人が集まってしまう。住んでいる人たちで経済を回せるようになるのが一番な気もしてくる。そんなこんなで就寝。
3日目
札幌最後のご飯、スープカレー
本日午後から旭川へ行くチケットを買っているので、札幌では最後のご飯。妻イチ押しのスープカレー屋さんへ連れてってもらう。11時からだと勘違いし、11時前に行くと数名並んでおり、意外と空いててよかったぜ〜などと話していたら11時になっても開かず、ちゃんと調べたら11:30開店であった。30分ほど並ぶことになってしまったが、11:30になることには20名以上の行列になっていたので、結果的にも時間を勘違いしていてよかったことに。
スープカレーは初めて食べる料理だったが、想像していたものと全然違った。豚骨や鶏などの出汁が異常に効いていてすごくラーメン?いやカレーだな、でもラーメンっぽいな、ラーメン屋さんの裏メニューのカレーか?みたいな気持ちになった。とても美味しい。そして野菜のセレクトも量も抜群。ナス、ブロッコリー、オクラ、ヤングコーン、にんじん、じゃがいも、などなど素晴らしくトッピングすればよかったかな〜という気持ちをすぐ忘れさせるぐらいお腹いっぱいになった。
旭川へ、車を借りて富良野まで
本日のお宿は美瑛にあるので特急で旭川まで向かう。札幌から1時間半ほど。
旭川駅が異常に綺麗でびっくりしてしまった。改装が入ったのだろうか。
近くのタイムズでカーシェアして、美瑛方面へ。チェックインしても夕食まではやることがなさそうなお宿だったので、美瑛を通り越して富良野のラベンダーで有名なファーム富田にむかう。雨に振られそうになりつつもギリギリ耐え、結構満開に近いラベンダーを見ることができた。
ただ写真に撮ると、視界ではこんなに色がはっきりしていて綺麗なのに、なぜかカメラではその綺麗さを発揮することが出来なくてそれもまた面白かった。視野で見えている周りの風景の影響なのか、隙間を色で埋める人間の錯覚なのか、ラベンダーのような低木層は直接目で見た方が圧倒的に良い。
最後の方にマクロで撮るという技を覚え、この撮り方が正解かも!と気づき始める。
それほど期待せずに訪れたこともあり想像以上の満足感を得ました。ちなみにここも4人に3人は中国の方々でした。
美瑛にきた目的、bi.ble
そろそろ時間も遅くなってきたので、美瑛にきた目的と言ってもいいお目当てのお宿へ。bi.bleというオーベルジュで、廃校になってしまった小学校を、小麦研究所として使いパン職人の合宿所とパン屋と宿にしている場所。北海道では有名らしいモリエールというフレンチのお店の会社がグループとして運営しているよう。
以前訪れた小松のオーフとどこと無く似ている。地方の田舎を観光資源化する一つのトレンドが、こういった廃校をオーベルジュ的なものにするやつなんだろう。食系のプロフェッショナルが地域デザイン会社や建築とタッグを組んでやるやつ。5年後10年後も続いてあって欲しいけどどうなんでしょうね。
部屋からは小麦畑が見える。これがめっちゃいいですよね。以前新潟でワイナリーに泊まった(まだブログにできていない)のだけど、その時は葡萄畑が見渡せる部屋だった。オーシャンビューとかよりも個人的にこういうスタイルが非常に好み。
いざディナー。まずはパン工房に連れてかれ、焼きたてのプレッツェルをいただく。パン釜の中を見せてくれたり、こういうのは嬉しい。食に体験要素を含めることが付加価値のままであるといいなあと思う。当たり前になってしまうと大変。
プレッツェルはカリの部分とふわの部分のコントラストを焼きたてだからかより感じることができてとても美味しい。アメリカで食べたクソでかあんまり美味しくないプレッツェルが印象に残っていたから更新されて良かった。
コース開始。まずは椎茸スープ、エスプーマがおしゃれ。息つく間も無く焼きたてのカンパーニュが出てくる。熱くて触れない。
前菜としてホッケの燻製、にんじんサラダ、パテ。またでっかいアスパラガスを2本も焼きたてで乗せてくれたビスマルクっぽいやつ。このアスパラが異常に美味しい。北海道に来た感がある。この日の鉄腕DASHが美瑛のアスパラ特集をしていて、まさにこれじゃん!!となるなど。
メインの魚とお肉。鰆とエンドウをちょっと酸っぱいソースをかけたもの。鹿肉を豚と鹿の合挽ミンチで包み、さらにパイで包んだもの。もうお腹いっぱい。
終わりかなーと思ったらパルメジャーノをこれでもとかけたパンが登場し、最後にヨーグルトテイストのアイス。アイスが救世主。自分で苦しめてアイスで救う、胃腸に負担をかけてしまっている気がするが、今日は許して。
この後焼き菓子も出てきましたが、さすがにお持ち帰りです。もちろんパンもお持ち帰り。夜食に食べれるかなと淡い期待を抱きつつも、しっかり手をつけずに就寝。
4日目
焼きたてパン朝食
翌朝の朝食。パンのオーベルジュなので想像はしていたけど、想像以上の焼き立て加減のクロワッサンを早速受け取る。暑すぎて受け取る時もアチチ!アチチ!となってしまうぐらい。
クロワッサンはいくら美味しいパン屋でも油がベチョってなっていることの方が多い(買ってからすぐ食べてないだけな気もする)ので、サクサク感が今までで食べたクロワッサンの中で段違い。
ちなみにクロワッサン以外にも焼きたてパンがエンドレスで出てきましたが、当然食べ切れるわけはなくお持ち帰りコース。
さすがに終わりかと思ったらまさかのパフェ。〆パフェ的なやつですか。もう入らないよ〜と思ったけどそれほど甘くなく、イチゴが適度にスプーンに入るし、生クリームとアイスのバランスが抜群でとても良かった。確かにこれだったらパフェで〆るのとてもアリ。
美瑛をドライブ
帰りの飛行機まで少し時間があるので周りを散策。肝心のお空が曇りなので少し残念ではあったが、雄大な農作物が広がる景色は非常に良かった。
こんな景色が見られるのは来た甲斐があるなあと思う。農作しているだけだがそれ自体が観光資源になる、それ自体はとてもいいけど、観光客が勝手に農地に入ったりする問題が絶えないらしいという話を聞いていて、なかなかしんどいものがあるなとも思う。昔少し移住者経験をして商店街に人を呼び寄せる系の話をした時も、それによって普段の生活が脅かされたらたまったもんじゃないなと肝に銘じて動いたことを思い出す。
写真を撮るのを忘れたが、旭川の隣町である東川町に少し寄る。妻の知り合いが移住していて名前を知っていた程度だが、道の駅や文化施設が整備されつつ、自然が広がる旭岳が近くにあることでモンベルがフラッグショップを出店していて、確かにポテンシャルがあるなあと感じる。人口数千人の半分は移住者らしい。
時間も迫ってきたので旭川空港で車を返し、羽田に戻る。
初めての北海道旅、とても良かったです。函館の方や知床の方も行ってみたい気分になりました。