颯爽退勤日記

日々の考えごととか、ねことの日常とか

好きなバンドの新曲を初めて聴いた

土曜日。昨日の夜は仕事のストレスもあったのか、退勤後すぐ銭湯に行きビールを飲み、早々と21時には寝てしまった。そのため今日は4時ごろに目が覚める。

横でまだ眠そうな猫を撫でながらネットを徘徊していると、衝撃の事実に気づく。なんとELLEGARDENの新譜が出ているではないか。最近アメリカに行きレコーディングをしていると細美さんのブログで見ていたけど。確かに9日にホルモンや10-FEET、BRAHMANとライブをするとも聞いていたけど。No.13の歌詞に出てくるSeptember, 9に発表するなんて粋だなあ、と思いながら10日の明け方に早速新譜を聴いてみる。


私は中学2年生の頃 ELLEGARDENに出会った。先輩にTSUTAYAでベストアルバム(黒いやつ)を薦めてもらって存在を知り、まずそれを借りてiPodに入れ、散々聞いた。最初は、かっこいい憧れている先輩だったのもあって、その人みたいになるにはこの音楽を聞けばいいのか〜ぐらいのノリで聞いていた。でも気づけば、今まで発売されたすべてのアルバムをiPodに取り込んでいた。ハマっていたのだ。 当時はワンオクとかも好きだったが、初期ワンオクなので日本語歌詞が多く、いわゆる厨二曲だった。かっこいいと思いながらも、エルレを聴いてしまうと、英語歌詞も相まってより洗練されたかっこよさと泥臭さに魅せられてしまったのだと思う。

この時期(2009年とか)に好きになった方なら分かると思うが、好きになり追えば追うほど、活動休止の事実を突きつけられる。ライブDVDを見ながら、あと数年前に好きになっていれば…と何度思ったことか。

ただ、追っていくと細美さんが今はthe HIATUSというバンドをやっていると知り、生方さんがNothing’s caved in stoneというバンドをやっていることを知り、そちらにもハマっていく。

特に私はこのthe HIATUSというバンドが大好きになっていた。東京事変のピアニストでも有名な伊澤一葉さんがバンドメンバーに入っており、エルレの時と違って色んな音が聞ける。特にオーケストラ隊とアンサンブルするアルバムがあり、そのアルバムでホールツアーをやっていたのだが、力強いバンドサウンドと深みのある弦楽器や管楽器とピアノの音が混じり合う空間はとても最高だったのを覚えている。


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またブルーノートでジャズとして演奏するライブも定期的に行なっていて、またこれも最高。一度ブルーノート名古屋に行ったのだが(もう閉店となってしまい残念)、メンバーみなさんがスーツをきており、オシャレでかっこよくて、だけど普段の格好から少しお洒落しているところがなんかちょっと背伸びしているみたいでかわいい。そんなおじさんずが時には熱く、時にはジャジーに音楽を演奏する空間は、本当に色々な要素が含まれていて、ああこれがオルタナティブロックなのかと改めて感じたことを覚えている。


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のちに細美さんはMONOEYESというバンドも結成し、ELLEGARDENともthe HIATUSともまたちょっと違った音楽を奏でていた。ハイエイタスよりはバンドみが強く、とはいえエルレほど尖っておらず、気持ち良い、幸福感のあるバンドのような感じがする。私はこのMONOEYESにはどっぷりとはハマらなかったのだが、もちろん曲自体は聴いており、ELLEGARDENからthe HIATUS、そしてMONOEYESと細美さんが奏でる音楽の進化を感じることができているようで楽しかった。

そしてついに2018年、ELLEGARDENが復活すると発表され、あの10年ほど前に好きになったバンドが復活するのか、とワクワクしていたのを覚えている。 抽選には当たらずZOZOマリンでの復活ライブは行けなかったが、ライブ映像を見るだけで、あの時好きになったELLEGARDENが今演奏していることを実感でき、感動した。


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2020年の夏、Youtubeでライブ配信をしていたのはとてもよく覚えている。コロナで様々なライブが中止になり、色んなアーティストがオンラインライブと称して有料配信を行っている中、Youtubeで無料配信やりますというELLEGARDENは異例だった。ただ、昔からライブのチケットは高いと豪語する細美さんらしいなとも思った。初めてYoutubeでスパチャをしたのも覚えている。全編アコースティックで行われた配信は、今までの有名曲をしっとりとアレンジしたものが多く、様々なバンドを経てきたELLEGARDENはこんなに大人なサウンドになったのだと、またその時変化を感じた。


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話を戻す。新譜を聞いた本当に素直な感想は、めちゃくちゃ良い音楽なのは前提で、これELLEGARDENなの?と思った。たぶん活動休止した辺りの時代の人にこの曲を聞かせても同じバンドの曲とは絶対に答えないと思う。

でも、今まで辿ってきた音楽の変わりよう、進化の延長線上にこのELLEGARDENはいるんだな、と思うとしっくりきた。と同時に、嬉しくなった。 確かにあの若くて力強いエルレではないかもしれないけど、もしそのエルレが帰ってきたとしたら、私はそのエルレをリアルタイムでは知らなかったわけで、その時をリアルタイムで追えていた人よりは感動は薄いだろう。むしろこれがあの時味わえなく恋焦がれていたエルレか、と昔と照らし合わせて違いを無理やり探してしまうかもしれない。

でも明らかに変化したELLEGARDENを目の当たりにすることで、活動休止のタイミングから好きになり、その後のthe HIATUS、MONOEYESの音楽を聴いてきた私が肯定された感じがした。大袈裟だが、私の人生を一緒に歩んできた音楽の、その先の音楽として聴くことができた。

中学生の憧れだったあの力強いバンドサウンドから、高校生を魅了したお洒落なオルタナティブロック、大学生の時にあまりはまらなかったけど聞き続けていたハッピーなロック。そして今社会人になり、新しいサウンドとして、同じ好きだったバンドだけど新しいバンドとして、ELLEGARDENを聞けている。こんなに嬉しいことはない。

興奮が冷めやらないままグッズを買う。またいつかライブに行けるといいな。

新譜発売、おめでとうございます。


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