私も妻もお盆休みという概念がなく好きなところで夏休みをとる概念の会社なので、9月の初めあたりに休みをとり、2泊3日の金沢・小松旅行に行ってきました。金沢自体は高校生あたりに行ったっきりで約10年ぶりの訪問。
行きたいレストランと文化施設をひたすら巡った(ほぼ食の)3日間の記録です。
1日目
北陸新幹線で金沢へ
東京駅から北陸新幹線で金沢へ。初めての北陸新幹線でした。東海道新幹線よりも気持ち座席間が広い気がするのは気のせいだろうか。
コンビニで急いで買ったサンドイッチをお供にしながら揺られていたら、いつのまにか金沢駅に着いてました。
とりあえずホテルに荷物を預けて、出発。西口近くのハイアットのホテルにしたのですが、とっても綺麗だし何より駅から近くて良かった。日除けを通って進めるので、最悪日差しも雨も避けながら到着できるのが良すぎです。
Bistro pas a pas(ビストロパザパ)
21世紀美術館に行く前に腹ごしらえだ!で向かったのは、美術館近くのジョージア料理が有名なお店。オーナーはジョージアの日本大使館でシェフをしていたこともあるらしい。
私が頼んだロールキャベツは、味濃い感じの見た目をしているのに意外とあっさりめの味わいで、野菜の出汁が効いている感じ。思った以上にパクパク食べれて美味しかった。
妻が頼んでいたコンフィも美味そうでした
21世紀美術館
金沢に来たらやっぱりということで21世紀美術館。何気に入るのは初めて。ネットで時間指定のチケットを買っていたので、売り場は並んでいたけどすんなり入れる。
かの有名なプールに入るのも予約が必要で、一応当日予約をネットで済ませていたので14時に並んですぐ入れた。じゃあ今から7分間入ってOKです〜と言われて中に入る許可がもらえて、めっちゃ時間に厳しいじゃん!と思いつつも、確かに入ってみるとプールの中は結構狭いし、ここにたくさん人が詰め込まれるのは体験を損ねるので制限するのは一理あるなと思った。後そもそも7分もいらない。
若い子がたくさん写真を撮っていて、いわゆる”フォトスポット”になってしまっているんだろう。ちょうど晴れていたので光が差し込んでおり、プールの中は水面模様が綺麗に広がっていてとっても幻想的な空間になっていた。確かにフォトスポットになってしまうわ、こんな背景は綺麗すぎる。
今回やっていたメイン展示はアレックスダコルテの新鮮な地獄というテーマで、昔のアメリカのホラー強めのアニメカルチャーから存分に影響受けたんだろうな、、というカラフルポップホラーで、ヴィレヴァンのあの感じが好きな人は大好きだろうけど、個人的にはそれほどハマりませんでした。
すし八や
21世紀美術館がメインかと思いきや本当のメインはここ、夜のお寿司!!!せっかく金沢に来たからには寿司を食べたくて、でも人気のお店は予約で埋まっていることが多かったのだけどここは滑り込みで予約できました。
駅から離れているので、タクシーで1500円ほどで向かう必要があり、明らかに住宅街の一角に到着。
こんなお高い寿司屋は行ったことないので怖いところだったらどうしようと焦っていたが、入ると優しそうな大将が迎えてくれ一安心。ドリンクを頼みコーススタートです。
甘えびでスタートし、8種類の盛り付けが綺麗な刺身盛り合わせが出てくる。
その後からはもうノンストップ。王道な寿司の場合もあれば創作っぽい料理で出される場合もあって、結構こんな感じで食べるの!という驚きも多かったです。芋タコ南京って言葉ありますよね〜とセットで出してきたり、うなぎといくらを混ぜた卵かけご飯とかは贅沢すぎて口がおかしくなりそうでした。
そんな中でも何より美味かった個人的ナンバーワンは、のどぐろの皮だけ炙った寿司でした。香りがまずたまらないのと、身が熟成されており食感と旨味がちょうど良すぎる。
最後にだし巻き卵とカステラがついてゲームセット。初めてのカウンターお寿司、これで1人15000円。正直値段感がよくわからないが多分コスパは良く?満足度的には大優勝でした。日本酒も飲んだのでいい感じでホテルに帰宅し、バスケW杯を見ながら夜を過ごして就寝。
2日目
鈴木大拙館
2日目からはレンタカーを借りて移動。まずは気になっていた鈴木大拙館へ。日本に禅を広めた第一人者といわれる鈴木大拙の記念館。豊田市美術館なども手がけた谷口吉生が建築したところで、そもそも建物がスタイリッシュ。
定期的に波紋が作為的に作成されては消えていく一連の流れを部屋から眺めることのできる水面の庭。
綺麗なのはもちろんのこと、ぱっと見の眺めは変わらないが、風や波紋など細かに動いている部分もあり実は少し変わり続けている風景を眺めることができ、こういうのが一番考え事できたり、頭を無にできたりするよなと思う。
ジョニーのビリヤニ
日本でビリヤニといえば、、みたいな記事に必ず出てくるジョニーのビリヤニ。てっきり東京もしくは大阪にあると思ったら石川!?しかも金沢じゃない!とある意味ずっと記憶に残っていたお店。
今回小松にも行くつもりだったのでちょうどいいと思い、小松への移動途中にランチとして寄りました。
本当にイオンの中にありなんでこんなところに??感が満載でしたが味は間違いなく、ペロリと完食。
スパイスの辛さはありながらも、パクチーと紫玉ねぎがいい感じに中和してくれてスプーンが止まらなかったです。マトンキーマはたくさん入っていて、満足感高め。結構辛いのでマンゴーラッシーかコーラは必要。
NiOR
ジョニーのビリヤニ近くにあった雰囲気◎のパン屋さん。もう店仕舞い近くだったのでパンは少なく、お腹が空いた時のように一つパニーニを買う。あとはカフェオレと、ブラッドオレンジのグラニータ。ドライブのお供です。
TEATON / PHAETON
宿に向かっている途中、ちょっと寄り道して気になっていたティートンへ。茶員という会員にならないと店内でお茶会できないお店なので、私たちはテイクアウトだけでしたが、噂に違わぬ紅茶愛を感じるお店でした。
紅茶はめっちゃ種類があり、私たちはスリランカの紅茶とミントティーのミルクティーをオーダー。いくつか白砂糖/グルテンフリーのお茶菓子も持ち帰ることができたのでお土産に。
服屋であるPHAETONの方も少しだけお邪魔させてもらい、センス良い空間にびっくり。本当に周りは何もない(なんなら寂れたラブホテルがあったりする)ところに突如現れるショップは何かただならぬオーラを醸し出していて、こんな辺鄙な地方でこんな雰囲気ある動きをしている人たちは誰なんだろうと気になりつつ、紅茶を飲みながら宿へ向かう。
オーベルジュeaufeu(オーフ)
本日のメイン目的、というかこの宿のために小松に来たところもあるオーベルジュオーフ。廃校となってしまった小学校を改装して宿にし、超絶腕のいいシェフを連れて地元の食材を使ったコース料理をふるまう場所にしてしまったという、採算大丈夫なのか〜?と思いつつも誰しもが一度は考える夢宿。
金沢に行くことが決まったとき、ならここにも泊まりたい!と無理言って小松も行くことにしてしまいました。
チェックインしたあとはご飯まで特にすることもないので、学校内外を散策。校内どこを歩いていても、小川貴一郎さんのアートがほぼ視界のどこかには入るほど飾られていて、それを見るだけでも結構楽しい。
なお周りは本当に田んぼしかない里山なので、ずっと虫の声が聞こえていた。そんなこんなでディナーの時間になったので夜ご飯を食べに行く。コースでペアリングをしたい人は頼んだらやってくれるそう。今回は飲みすぎないように2杯ほどだけにしました。
どじょうに始まり、赤いか、ジビエタコス
基本的に毎皿毎皿、地元の食材がメインで使われているのと、学校の周りで育てられているハーブが加えられたりしていて、地元だけで作られている感じにこだわりを感じる。あとはそもそもの皿もこだわっていて、すぐ近くの石切り場で取れた石を使っていたりして面白かった。ベスト料理はジビエタコス。見た目も驚き含めよかったし、しっかり美味しかったなあ。
デザートの梨とヘーゼルナッツケーキ、これも印象に残る美味しさ
コース自体は11皿と量も多く、食べ終わった時は腹はち切れそうな状態。すぐ上が寝室でよかった〜とお部屋に戻る。なおこの日もバスケW杯をみて就寝、アメリカvsドイツが神懸かり的な面白さの試合で、里山の学校の一部屋ではしゃぎまくってしまったが、この日はそれほど宿泊者が多くなかったので許されたと思う。
3日目
オーフの朝ごはんは発酵をテーマにした和朝食だったのだが、これが個人的には私史上1番を争うんじゃないか?ぐらいにドンピシャ朝ごはんでした。
鰆の塩麹焼き、つるむらさきのおひたし、筑前煮、水菜とお揚げの和物、だし巻き卵、野菜たっぷりなめこ味噌汁、糠漬け漬物。もうセレクトが最高。
朝からお腹いっぱいになり、屋上でコーヒーをのむ。久しぶりに人の声がしない朝を感じた気がして、来てよかったな〜〜という気持ちになりました。
こんな気持ちいい朝の風景はいつぶりだろう
穀雨
宿からの帰り道、つまり山から街への帰り道に、いい感じのパン屋さんがあったので寄ってみる。
見るからに工場の跡地な外観が素敵。金沢市内から最近移転してきた人気店らしい。
11時すぎという変な時間に行ったからかパンの種類は少なかったけど、その分ゆっくりできてよかった。夜ご飯用にいくつかパンを買い、たまたま穀雨さんに出店に来ていた近くの農家さんのすいかグラニータを食べてみる。
ちなみに石川で言ったパン屋さんで2/2でグラニータがあったので、流行ってるのだろうか。仮にも東京に住んでいる私は全然知らない。
SHOKUDO YArn
本日のメイン、ヤーンさん。BRUTUSでかしゆかさんが行っていたのを見つけて気になっていたものの、この日は予約がいっぱいになっていたので諦めてリクエストだけ入れていたら、数日前にOKが通って運良く尋ねることができました。ラッキー。
こちらのお店は写真撮影NGということもあり載せれるものがほぼ何もないのですが、とにかく体験が素晴らしかった。こんな食体験初めて〜。
簡単にいうと、謎解き要素があるメニュー名が並んだメニュー表が最初に渡され、これはどんな料理だろう?と想像をしながら料理を待ち、シェフの説明を聞いて料理が紹介され、「あーそういうことか!」とクスッとなる。そしてえげつなく料理がうまい。遊び心がずっとありながらも料理が普通に最強、みたいなお店です。
妻のバースデー記念で色々祝ってももらえて大満足。なかなか小松に行く機会なんてない気がするが、金沢などもし少しでも小松による機会がありそうなら、ぜひこのお店は行って欲しいところ。ランチで12000円とお昼にしては少し高いけど、十分すぎる価値がありました。
CERABO KUTANI
東京に帰る前の最後の目的地として、ヤーンさんのすぐ隣にあった九谷焼のラボラトリー、CERABO KUTANIへ。隈研吾建築な外観が印象的なので普通に行ってみたかったのと、せっかくなので陶芸体験もしてみる。
ろくろを使い、一応お茶碗をめざして作ったが、なぜか私のは抹茶椀みたくなってしまった。これはリベンジ必須。小さい頃せとものミュージアムで鍛えたのになあ。
なおここのショップに並んでいた、オリジナルキャラクターであるひょうたんくんが可愛すぎて、一輪挿しをお持ち帰りしました。
可愛すぎるこの子
小松空港から羽田へ
レンタカーを空港近くで返して、飛行機で羽田へ。小松便は少ないからか、羽田への便は満席でした。
羽田から帰宅し、久しぶりの猫を撫でる。食に際限なくお金を使った旅でたまにはこういうのもとても良い。普段はケチケチしちゃうけど、旅中だと気兼ねなくお金も使える気がする。
また思った以上に田舎に行って自然を感じられたのも、リフレッシュできてよかったなあ。行ったところは本当に全部おすすめなので、皆さんもぜひ。
まとめ
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